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コラム

サイトの保守費は何に使われているのか

アップデート中の画面を保守するエンジニアたちのイラスト

ウェブサイトの保守契約をいただいているお客様から、「見た目は何も変わっていないのに、毎月の費用は何に使われているのですか」とお尋ねいただくことがあります。もっともなご質問です。保守の仕事は、うまくいっているときほど外から見えません。この記事では、エディトルが保守費の中で日々行っている作業を、項目ごとにご説明します。

保守費の内訳

保守費に含まれる作業は、大きく次の7つです。契約内容によって含まれる範囲は異なりますが、1〜5は原則としてすべての保守契約に含まれます。

項目内容
1. サーバー・ドメイン・SSLサイトを動かし続けるための実費
2. バックアップ日次30日分・月次12か月分の保管
3. CMS・プラグイン・PHPのアップデート検証を伴う更新作業。最も重要で、最も手間のかかる作業
4. セキュリティ監視・不正アクセス対策攻撃の監視とブロック、WAFの設定、脆弱性情報の収集
5. 稼働監視・障害対応サイトが正常に表示されているかの確認と、異常時の復旧
6. 軽微な修正・更新代行契約により月2回程度まで
7. アクセス解析・レポート契約により月次で提出

1. サーバー・ドメイン・SSLの実費

サイトを公開し続けるために、毎年必ずかかる費用です。ドメインは種類によって年額が異なり、一般的なものは年額数千円程度です。SSL(通信の暗号化)は、無料で発行できる証明書をご提案することを基本としており、多くの場合は追加費用がかかりません。サーバー費用はサイトの規模や構成によって変わりますので、お見積りの際に個別にご説明しています。

2. バックアップ

いざというときに役立つのがバックアップです。エディトルでは、日次30日分と月次12か月分、合計42世代のバックアップを保管しています。操作ミスでページを消してしまった、アップデートの後に表示が崩れた、不正アクセスで改ざんされた——どの場合も、直前の状態に戻せることが復旧の出発点になります。

バックアップは「取っていること」だけでなく、「戻せること」が重要です。復旧の手順を確認した上で運用しています。

3. CMS・プラグイン・PHPのアップデート

保守の中で最も重要で、最も手間のかかる作業です。WordPressをはじめとするCMSや、その機能を拡張するプラグイン、それらを動かすPHPは、日々更新されています。更新の多くはセキュリティ上の問題を修正するためのもので、アップデートを怠ると、サイトが攻撃の対象になる可能性が高まります。

ただし、アップデートは「更新ボタンを押せば終わり」ではありません。エディトルでは次の手順で進めています。

  1. アップデートの前にバックアップを取る
  2. アップデートを適用する
  3. 表示や動作に異常が出ていないかを確認する
  4. 異常があれば、速やかにバックアップから復旧し、原因を追求する

稀に、プラグインをアップデートしたらサイトが真っ白になる、ということが起こります。こうした場合も、直前のバックアップがあり、復旧の手順が決まっていれば、短時間で元の状態に戻した上で、落ち着いて原因を調べることができます。

脆弱性情報の収集と、先手のアップデート

エディトルでは、脆弱性の情報収集を毎日行っています。お客様のサイトで使っているプラグインに深刻な脆弱性が公表された場合は、定期のアップデートを待たず、先手を打って更新やセキュリティの強化を行います。

PHPのバージョンアップは、検証環境で確認してから

PHPには、バージョンごとにセキュリティ更新の提供期限があります。期限が切れる前に新しいバージョンへ移行する必要がありますが、移行によってサイトの一部が動かなくなることもあります。そのため、本番のサイトとは別に検証環境を用意し、問題がないことを確認してから本番に適用しています。

アップデートで大きな改修が必要になったとき

アップデートによってサイトに問題が発生した場合、ソフトウェアの入れ替えなどで対応できればよいのですが、大幅な改修が必要になるケースもあります。その場合は、お客様とご相談の上、費用をいただいて改修するか、問題のプラグインを無効化してその機能を取りやめるか、といった選択肢を検討します。いずれの場合も、その時点でできること・できないことを明示した上で、最善と考えられる対応を実行します。

4. セキュリティ監視・不正アクセス対策

アップデートと並んで重要なのが、攻撃の監視とブロックです。公開されているウェブサイトには、国内外から機械的な攻撃が日常的に届いています。ログイン画面へのパスワード総当たり、既知の脆弱性を狙ったアクセス、スパム投稿などです。これらを検知し、不審な通信をブロックする設定を行っています。

WAFとは

WAF(Web Application Firewall)は、ウェブサイトに届く通信の内容を検査し、攻撃とみなされるものを遮断する仕組みです。サーバーへの不正な侵入を防ぐ一般的なファイアウォールとは異なり、「サイトのフォームに不正な命令を書き込む」「URLに細工をして内部の情報を引き出す」といった、ウェブサイト特有の攻撃を対象にしています。エディトルでは、サーバーやサービスが提供するWAFを有効にし、サイトの機能に支障が出ないよう設定を調整しています。

5. 稼働監視・障害対応

サイトが正常に表示されているかを、定期的に自動でアクセスして確認する仕組みを使っています。表示されない、応答が極端に遅い、といった異常を検知した場合は、お客様からのご連絡を待たずに調査と復旧に着手します。

6・7. 軽微な修正・更新代行、アクセス解析・レポート

契約内容によっては、文言や画像の差し替えといった軽微な修正・更新の代行(月2回程度まで)や、アクセス解析のレポート提出を保守契約に含めてお引き受けしています。お客様の運用体制に合わせて、含める範囲をご相談の上で決めています。

保守費に含まれないもの

ページの新設やデザインの変更、機能の追加、アップデートに伴う大幅な改修など、サイトの内容そのものを変える作業は保守の範囲外で、別途お見積りしています。範囲が曖昧にならないよう、ご契約時に「含まれる作業」と「別途ご相談となる作業」を書面でお示ししています。

おわりに

保守の作業は、きちんと機能しているときほど、お客様の目には何も起きていないように映ります。しかし、その裏では、バックアップ、検証を伴うアップデート、攻撃の監視、稼働の確認が毎日続いています。保守費は、サイトが「昨日と同じように今日も表示されている」状態を保つための費用です。

現在の保守の範囲や内容についてご不明な点があれば、お気軽にお問い合わせください。他社で制作されたサイトの保守のみのご依頼にも対応しています。

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